業務災害の認定（法７条１項１号） | 社会保険労務士過去問対策室

　労働者が、直接に住居と出張先との間を合理的な経路及び方法により往復することは、通勤に準ずるものと解され、これによる負傷、疾病、障害及び死亡は、通勤災害とみなされる。

　解答　×

　（出典）　H14問2E　S３４．７．１５基収２９８０号

設問は、「直接に住居と出張先との間を合理的な経路及び方法により往復」に関する問題です。

出張先という点がポイントです。

出張中の労働者に関しては、住居と出張先との往復時間を含め事業主の指揮命令のもとにあるとみなされます。

このため、通勤災害ではなく業務災害とみなされることになります。

実際に、「出張先に向かうため自転車で駅まで向かう途中に列車と衝突して死亡した労働者に関して、業務災害と認める」との通達も出ています。

設問は、「通勤に準ずるものと解され」「通勤災害とみなされる」としている点が誤りです。

業務災害と認められるためには、「業務起因性」と「業務遂行性」の二つが認められる必要があることも併せて確認しておく必要があります。